市川風雲児の観察日記

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<<   作成日時 : 2008/07/04 03:09   >>

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 以前けっこう親しくしていたユカリというホステスがいた。
 僕が一時地方に転出していたこともあり、疎遠になったが、僕としてはちょうどいいや、という気持ちだった。というのも顔の化粧乗りは申し分なく、またナイス・バディでもあるのだが、通販会社に知り合いがいるのでなにか好きなの注文していいよ、と言ったら、僕には決してカラダを許さないくせに、コンドームの化粧箱入りセットを平気で買ったりするような女だったからである。
 また、一時マンション借りてくれというから、それなら僕が上京するとき泊まらせろ、といったらアッサリいやだというので馬鹿馬鹿しい口ゲンカになったこともあった。
 そんなこんなで僕は次第にユカリからの電話もとらなくなり、彼女からも電話はかかってこなくなった。
 ところがそのユカリから一昨日何年かぶりに電話がかかってきた。「会いたい。」と。
 よく新しい電話番号がわかったね、と言ったら、前の職場に聞いたという。教える事務員も事務員だが。
 それはともかく、こういう風にわざわざ電話かけてくるくらいだからよほどろくでもない用があるんだろうと思ってたら、そうではなかった。
 ユカリは今も現役のホステルなのだが、単にお客が減って困っているだけのようなのだ。
それは彼女を見ればわかった。とりあえず会ってみるかと落ち合った久しぶりのユカリは、大変失礼な言い方ながら、明らかに容色が衰えていた。
 それはそうだろう。お互いそれだけ年をとっているのだ。
 僕はなんだか悲しくなった。
 そして、帰りにタクシーでマンションまで送ってあげたのだが、車中、乳房をモミモミしてもまったくなすがままで抵抗する素振りも見せなかった。そういうところも明らかに変わった、と思った。
 ただ、乳房はやや張りを失ってはいたが、とても滑らかですべすべしていて、手のひらに吸い付くようだった。
 彼女は「今日はありがとう。」と何度も言い、車を降りた。
 タクシーにひとり残った僕は、ユカリの乳房のぬくもりが残る自分の手のひらをしみじみ見つめた。年をとり、ますますガサツになった自分の手のひらを。

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